ドッグフードの選び方から与え方まで~子犬編~

食事・おやつ
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子犬にとって食事は立派な成犬となるために必要不可欠なものです。

母親から離乳した子犬はドックフードを食べることのみが栄養摂取の手段となります。

健康にスクスクと成長してもらうために、今回は子犬のドッグフードの選び方から与え方まで詳しくご紹介します。

1.子犬のドックフードを選ぶ基準

ドッグフードといっても沢山の種類があって、一体どれを選べばいいのか分かりませんよね。

立派な成犬へと成長するためには多くの栄養が必要となります。なのでまずは栄養素の高いドッグフードを選んであげましょう。

ドッグフードの中には、パピー用・成犬用・シニア用などと分かれてあるものがありますので、パピー用を選びましょう。パピー用は成犬用と比べて、カロリーが高く設定されています。また、食べやすいように小粒のものが多いです。

では、子犬のドッグフードを選ぶ際にポイントとなる成分をご紹介します。

①良質な動物性タンパク質

タンパク質には動物性タンパク質と植物性タンパク質の2種類があります。動物性タンパク質は、肉や魚から摂取できるものです。そして植物性タンパク質は小麦や大豆などから摂取できます。

本来犬に向いているのは消化の良い動物性タンパク質といわれています。

動物性タンパク質は、犬の強い筋肉や内臓器、骨や関節をつくるうえで最も重要な栄養素です。

そして子犬は小さく活発で好奇心も旺盛で、成犬と比べ沢山のエネルギーを使うため高タンパク質のドッグフードが必要です。

では、良質な動物性タンパク質とはどんなものかというと、必須アミノ酸をバランス良く含んだ肉や魚を主原料とするドッグフードのことです。

必須アミノ酸とは、健康維持のために必要なアミノ酸ですが体内で作ることができず食事などから摂る必要があるものです。犬は10種類の必須アミノ酸が必要とされています。

必須アミノ酸主な食材
バリン鶏肉・牛肉・魚・チーズなど
リジン肉・魚・乳製品・豆など
スレオニン鶏肉・肉・魚・チーズなど
アルギニン肉・ナッツ・大豆・玄米・エビ・牛乳など
イソロイシンマグロ・かつお・アジ・サンマ・鶏肉・牛肉・卵・チーズなど
ロイシンマグロ・かつお・アジ・サンマ・鶏肉・牛肉・卵・チーズなど
メチオニン鶏肉・牛肉・魚肉・果物・野菜・ナッツなど
フェニルアラニン肉類・魚類・乳製品・豆類(大豆・小豆・そらまめ)など
ヒスチジン青魚・鶏胸肉・豚赤身肉・乳製品・大豆など
トリプトファン肉・魚・バナナ・卵・大豆製品・乳製品など

購入する際は、原材料に「肉」や「魚」や「○○ミール」といったアバウトな表記のものではなく、「チキン生肉」や「」などきちんと何の肉、魚なのか分かるものを選びましょう。

そしてAAFCO基準によると、子犬のドッグフードにおけるタンパク質の割合は22.5%以上必要とされており、市販でも22.5%以上のもしか販売されません。子犬の健康維持のために、できれば25%以上高タンパク質のドッグフードを選ぶと良いでしょう。

②脂質

子犬の成長には沢山のエネルギーを必要としますので、高めの脂質がかかせません。

選ぶ基準としては、油脂の名称が明確に記載されているものを選びましょう。

例えば、「動物性油脂」や「植物性油脂」などアバウトな表記ではなく、「ひまわり油」、「鶏脂肪」など、何の油かはっきりとわかるものを選びましょう。

そしてAAFCO基準によると、子犬のドッグフードにおける脂肪の割合は8.5%以上必要とされています。健康な成長のためにも、できれば14%以上高脂質のドッグフードを選ぶといいでしょう。

③穀物フリー(グレインフリー)

犬は、穀物(小麦・トウモロコシ・キビ)において有害ではありませんが消化がしにくく、消化器官に大きな負担をかけてしまう可能性があります。

小麦などに含まれる「グルテン」という成分が、免疫器官を刺激してアレルギーや皮膚疾患を引き起こす可能性があるそうです。

なので、なるべく穀物フリーのドッグフードを選んであげましょう。

④添加物の有無

犬にとって危険な添加物は、

酸化防止剤の中で、基準値を超えた場合、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)ブチルヒドロキシトルエン(BHT)は発ガンリスクが心配されています。
エトキシキンは毒性が強く、皮膚炎などのアレルギー反応やガンを発症してしまう恐れがあります。

他には、二酸化チタン、ソルビン酸カリウム、プロピレングリコール、亜硝酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、着色料(赤色3号・青色1号・青色2号・赤色40号・赤色102号・赤色106号・黄色4号・黄色5号)等の添加物は危険とされています。

逆に安全な添加物は、

酸化防止剤の中で、ミックストコフェロール天然由来なので害はありません。

他にも着色料では、カラメル色素天然由来なので害はありません。

天然由来であれば害はないので問題はありませんが、そもそも着色料などは見た目を良くする人間目線のもので、犬の為にされることではないので、着色料などは無いに越したことはないと思います。

⑤子犬のドッグフード選びのポイントまとめ
POINT
  • 動物性タンパク質で割合が25%以上
  • 肉の種類や魚の種類が明確に記載されている
  • 油脂の名称が明確に記載されていて、割合が8.5%以上
  • なるべく、穀物フリー(グレインフリー)のものを選ぶ
  • 無添加が好ましいが、添加物が含まれているものを選ぶ際は、なるべく天然由来のものを選ぶ

また、ドッグフードの原材料の表記は多い物から順番に書く決まりとなっているため、肉や魚の種類が最初に書かれているものを選ぶといいでしょう。

上の画像でいうと、一番最初に書かれているオーガニックチキン生肉が一番多く含まれているということになります。

2.子犬にごはんの与え方

ドッグフードが決まれば次は実際にご飯をあげましょう。

子犬が成犬となる目安は、品種や体重等で変わりますが、超小型犬・小型犬は10か月~12か月程度、中型犬は12か月~15か月程度、大型犬は15か月~18か月程度です。

それを目安にパピー用のドッグフードから成犬用のドッグフードに切り替えると良いでしょう。

①1日のごはんの回数と量は?

生後3ヵ月までは1日4回に分け、生後6ヵ月までが1日3回に分けます。7ヵ月以降になると1日2回に分けて与えましょう。

子犬の場合は消化器官が未熟なため1回の量を少なくすることで消化吸収を助けることになります。

1日の必要量はドッグフードの袋に記載されているのでそれを1日にあげる回数で割ってあげます。

②ドッグフードをふやかす期間と方法

生後3ヵ月頃までの子犬にはドッグフードをふやかしてあげます。

子犬はまだ乳歯が生えそろっていないので固いドッグフードは食べずらいです。更に子犬は消化器管が未発達でドッグフードをうまく消化できません。また、ふやかすことによって水分補給の役割にもなります。

ふやかし方は、器にドッグフードを入れ、40度前後のぬるま湯をドッグフードが浸る程度入れて、15分程度放置します。

熱湯だとふやけるのは早いですが、栄養素を破壊してしまいますので40度前後が理想です。

ドッグフードによっては20~30分程度放置しないとふやけてくれない場合もあります。

目安は、指で押して潰れるくらいがいいです。残った水分は、ビタミンなどの栄養素なので捨てずに一緒にあげてください。

生後3ヵ月を過ぎたら、少しずつふやかす時間を短くしていき10日程度かけてカリカリのドッグフードへ切り替えます。

③新しいドッグフードへの切り替え方

これまでペットショップやブリーダーの元で食べていたドッグフードから新しいドッグフードに切り替える際は

いきなり今までと違うドッグフードを与えてしまうと警戒して食べてもらえなかったり、胃腸に負担がかかり嘔吐や下痢の原因となってしまいます。

ドッグフードを変える際は、元々のドッグフードに7~10日程かけて少しずつ新しいドッグフードを混ぜて切り替えましょう。

④ごはんを食べてくれないときはどうする?ミルクとブドウ糖の必要性

子犬がごはんを食べてくれない原因は様々です。

例えば、
●これまでペットショップやブリーダーの元にいて新しい環境に馴染めずに緊張している
●ごはんを入れているお皿が怖い
●ごはんを食べる場所が落ち着かない
●人に甘えて手から食べさせて欲しい
●何らかの病気や感染症
など原因は様々です。

その原因を突き止めてあげるのも飼い主さんの役目なので、その子を良く観察して改善できるところは改善してあげるといいです。

きちんとドッグフードを食べないと子犬の成長に必要な栄養が摂取できず、栄養不足となります。そのようなときはミルクやブドウ糖などで補ってあげる必要があります。

ミルクは消化吸収にも優れていて、栄養補給や水分補給等の役割があります。ふやかしたドッグフードに混ぜたり、お湯や水で溶いてあげます。

また、小型犬などの小さい子犬は、ごはんをきちんと食べないとすぐに低血糖を起こしてしまいます。低血糖を起こして放っておくと、簡単に死に至ってしまう恐ろしいものです。ごはんをきちんと食べれていない場合は、ブドウ糖や砂糖、はちみつ等で糖分を補給してあげる必要があります。

糖分の与え方は、はちみつ少量を指で犬の口中に付けたり、砂糖水をつくって飲ませたり、少しでもフードを食べるようであればフードに混ぜてあげるのも良いです。

状況が改善されない場合は、何らかの病気の可能性があるので、すぐに動物病院へ連れていき獣医さんに診てもらいましょう。

3.まとめ

いいかがでしたか?

ドッグフードは本当に沢山の種類があって、選ぶのが難しいところです。

値段やパッケージのデザインだけで決めるのではなく、今回ご紹介したタンパク質、脂質、穀物、添加物などの成分表をしっかり見て検討されると、本当に愛犬に必要なドッグフードが見つかるはずです。

ごはんのあげ方や量も愛犬によって様々です。大切なのは飼い主さんがよく愛犬を観察してその子に合った食事管理をしてあげることです。

皆さんの愛犬がスクスク育ちますように(*’▽’)☆彡